ハーブ&アロマ
herb & aroma

古来から、私達は植物の香りや効能を様々な場面で利用してきました。
病気の治療に薬草を用いたり、季節ごとに菖蒲湯やゆず湯に入ったり、体を温めるには生姜が良い等々...。
生活の知恵として昔からみんなが知っている植物の効能です。

5感の中の嗅覚は人間の脳に直接届く唯一の感覚です。
それは、誰もが好きな香りを楽しみ、懐かしみ、リラックスして穏やかな生活に繋げることに役立っているのではないでしょうか。

アロマもハーブも、その方に合った香りで誰もが楽しみ癒されることが出来る一つの方法と感じています。

植物の香りを使って昔ながらの効能を期待するだけではなく、老若男女を問わず楽しんだり癒されたりしていただきたいという思いを込めてワークショップやトリートメントのメニューをご用意しました。

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ハーブ&アロマのメニュー

episode
エピソード

コーヒーの香り、カレーの香り、オレンジの香り、キンモクセイやバラの香り…香りの好みは人それぞれです。
好きな香りや懐かしい香りで、楽しい感覚や悲しい感覚、昔の懐かしい思い出等の様々な感覚がよみがえってくることがあります。(プルースト現象)
そしてそれが、その方を安心させ癒しにつながることも少なくないはずです。

私がハーブやアロマに携わるようになって経験したエピソードをいくつか紹介します。

私の義姉は『ダウン症』という染色体異常の病気でした。
幼い頃から施設で生活をして『障がい者』として特別な目で見られてきました。
お洒落などすることもなく、お化粧も流行りの服も着ず過ごしてきました。
60歳になった姉はアルツハイマー病も併発して、徐々に表情も消えていきました。
ある時、私のアロマトリートメントで本当に素敵な笑顔を見せてくれた事があります。
寒い冬の日に カサカサになってしまった手に私のバックに入っていた手作りアロマハンドクリームを塗ってあげた時「いい香りでしょ?お花の香りだよ…」と言った私をじっと見つめて微笑み、両手を香りながらとても優しい笑顔で「お花…」とつぶやきました。

認知症で長い間表情が消えてしまった奥様を連れてこられたご主人が、ハンドトリートメントをした後に奥様の表情がみるみる明るくなり、微笑みを浮かべてくれたと涙して喜んでくださったこともありました
その奥様はトリートメントで使ったオレンジオイルの香りでお庭にあったミカンの木を思い出してくれたのだそうです。

私が活動する『おさんぽカフェ』ではアロマ講座を毎回楽しみに来て下さる方がいます。
いつも持参するオリジナルハーブティはとても好評を頂き、全くハーブティを知らなかった方からも「おいしいね、これ好き」と言ってもらいます。
毎回作るアロマグッズも楽しんで作ってくれます。「これはお母さんに今度のお休みの日に持って行ってあげるの」と、障がい者施設に入所して親御さんと離れて暮らすお嬢さんが嬉しそうに抱えて帰ります。

私が学んだハーブとアロマテラピーで、少しでも多くの方にそんな体験をしていただけたらと願います。

男女や年齢、健常者や障がい者の枠を離れて本当に沢山の方に...。
ハーブとアロマテラピーの力を借りて癒しやリラクゼーションを感じていただき、そこからその人にとって新しい何かが生まれてきたら素敵ですね。

義姉が見せてくれたような素敵な笑顔に会えたら…素敵な世界が広がっていくように感じています。